2017年1月9日

Milford Sound ミルフォード・サウンドの御紹介

ニュージーランドに観光で訪れた際の、定番中の定番、ミルフォードサウンドの紹介を今までしていなかった事に気づき、今ここにこうして記事にしている次第であります。

この国の南島を訪れるツアーの殆どがここをツアーの行程に含めていると言っても過言では無いであろうというくらい有名で、そして美しい場所。

下の写真の真ん中に写っている、三角の山、マイターピーク、標高1692m。マウントクックと並んでニュージーランドで最も多く頻繁にカメラに収められた山として知られています。

このミルフォードサウンドに関するマオリ族の神話に関しては、過去のこの記事に書いてありますので良かったら御一読を。

こんな所です。






ミルフォードサウンドへ行くには、通常3つの選択肢があります。
  1. バス、もしくは車を運転して行く
  2. ヘリコプターもしくは小型飛行機で飛んで行く
  3. ミルフォードトラックを歩く
1.バス、もしくは車を運転して行く

最も一般的なのはクイーンズタウンからの日帰りのツアーでしょうか。町にある多くのツアー会社から選べます。最も有名なのではReal Journeysという会社があります。この会社はミルフォードサウンドでクルーズの運行もしていて、バス、クルーズがパッケージになっています。

大抵この手のツアーは朝7時位にクイーンズタウンを出て、途中様々な見所でバスを留めて見物しながら午後1時位にミルフォードサウンドに到着し、一時間半程のクルーズをし、そして来た道をまた引き返し、午後7時位にクイーンズタウンに戻って来ます。ですので丸一日、12−13時間程かかる長いツアーとなります。

またレンタカーを借りて自分で運転して行くと言う手もあります。これもまた一日で行こうとすると長い一日となります。時間的余裕のある場合は、ミルフォードサウンドへ向かう時に最後に立ち寄る町テアナウ等に一泊するという事も可能です。

自分で車を運転して行く際に気を付けたい事は、
  • たっぷり時間の余裕を見る。地図上の距離ではそんなに時間かからないと思うかもしれませんが、一旦フィヨルドランド国立公園内に入りますと、道が山道となり非常に曲がりくねってます。また、多くのバスやバン、キャンパーバン等が道を塞いで、慣れないとそう簡単に追い越す事も難しいですし、余計に時間がかかります。また途中幾つも車を留めて降りて立ち寄りたい場所があります。
  • 午後一時くらいのクルーズを避ける。これは多くのクイーンズタウン発のツアーがこの時間帯にミルフォードに到着し、クルーズをする為、非常に込み合うからです。可能なら、お勧めは朝一か午後最後のクルーズが比較的空いていて静かにクルーズを楽しむ事が出来ます。
2.ヘリコプターもしくは小型飛行機で飛んで行く

これは非常に時間節約になりますし、また空から景色が楽しめるとあって、お勧めです。
が、しかし、
  • 勿論料金は高くなります。一般的な料金はセスナで一人$200−$300と言った所ではないでしょうか。ヘリコプターは一般的にセスナよりも料金がかさみます。
  • 天候に左右される。勿論天気の良い日にしかこれらの物は飛びませんので、たまたま行こうとした日に天気が悪い場合は、このオプションは消滅となります。クイーンズタウンとミルフォードサウンド両方の天気がよくなければならず、どちらか一方だけ良くても運行しませんので、もしこういう状況に陥った際は、片方だけの天気を見て早合点しない事。
  • また別のオプションとして、行きはバスで行って、帰りをミルフォードからクイーンズタウンまで飛ぶという事も天候次第で可能です。
3.ミルフォードトラックを歩く

これは『世界一美しい散歩道』として世界的に有名な、ニュージーランドを代表するトランピング(トレッキング)のコースで、テアナウの町を出て、3泊4日、全長54キロを歩き、終点のサンドフライポイントに出るとそこがミルフォードサウンド内になります。

過去にミルフォードトラックを紹介する記事を簡単に書いていますので良かったらご参照を。

次にミルフォードサウンドに関して幾つか述べてみたいと思います。

ミルフォード・サウンドとは?
  • フィヨルドランド国立公園内にある14のフィヨルドの内の、最も北端に位置し、最も美しいと言われる
  • その14のフィヨルドの内、唯一道路で繋がっており、車で訪れる事が出来る
  • ミルフォードはウェールズにあるMilford Haven ミルフォード・ヘイヴンに因んで名付けられた。これは1912年にこの地を訪れた西洋人の捕鯨士のジョン・グロノー船長が自分の故郷に因んでつけた
  • サウンドとは『湾』の事で、本来は『フィヨルド』と名付けられるべきであった。これはウェールズ出身のグロノーさん、氷河の無い英国出身で、湾とフィヨルドの違いを知らなかった為この様に名付けられ、それが今でも使われている
ミルフォードサウンドに関する幾つかの事実
  • これは海の一部です。湖ではありません!
  • ミルフォードサウンドには毎年、年間50万人以上が訪れる。2012年4月から2013年の3月の間に、260万人のニュージーランド全体への来訪者数があり、その内のおよそ20%がミルフォードサウンドを訪れているという事になる
  • 過去の幾つかの氷河期に氷河の重みに寄って削られて出来た大きな窪地に、地球全体の気温の変化による海水面の上昇に伴い海水がその窪地を埋めて出来たのがフィヨルド。特徴としてとても深く、最も深い所で400mを超える
  • ニュージーランドでも最も雨の多い所の一つとして知られ、年間降水量は6000ミリから9000ミリと言われる
  • 幾つかの海洋野生動物が見れるかもしれない。アザラシは、このフィヨルド内に小さな群生地があるので、一年を通してみる事が出来ます。運が良ければイルカがフィヨルド内を泳いでいるかも。また、ペンギンも冬の間大体5月から10月の間、群生地がある為、南極方面からやって来てここで冬を過ごすために見れる事が多い。
ちょっと変わったミルフォードサウンドの楽しみ方
  • ほぼ大抵の方が船に乗ってフィヨルドでのクルーズを楽しまれますが、シーカヤックによるツアーというのもあり、時間と少々の体力のある方にはこちらがお勧め。やはり船に乗っているのに比べれば、海水面にとても近く、体と肌でフィヨルドの美しさを感じられるので、個人的にはこちらの方が思い出に残ると思います。
  • Underwater Observatory これは海中博物館みたいな物で、ミルフォードサウンド内にあります。クルーズの中にはこちらに立ち寄る物もあります。何が凄いって、このフィヨルドは海の一部、そしてこの地域は非常に雨が多い。すると海水面には海水と淡水(雨)のふたつの層が出来ます。非常の違いにより、比重の重い海水が下、比重の軽い雨・淡水が上の層になり、雨の多い時この淡水の層が海中で太陽の光を遮り、普段ならとても深い所でしか見れない海洋生物が、ミルフォードサウンドでは比較的浅い所で見れる。この建物自体が海中の中に沈んでおり、ガラス張りの展望台?みたいな感じで海中の生物が見学出来る。
  • 船に一泊してのクルーズ。これはオーバーナイト・クルーズとして知られています。Real Journeysという会社が、寝室を完備した船を2隻保有し、ツアーを運行しています。このクルーズでは夕方に出発し、朝9時くらいに戻って来る。日暮れまでフィヨルド内でカヤックをして楽しんだり、ガイドにより細かい説明等が聞けます。そして夕食、就寝。また日中のクルーズでは行けない外洋のタスマン海まで足を伸ばします。勿論これは天候、海の状況により変わりますが。
その他幾つかの注意事項
  • サンドフライ(ブヨ)が多い。肌の露出を極力避け、刺されるのが嫌なら虫除けの薬を塗る
  • 車を運転して行く場合は、必ず最後の町、テアナウでガソリンを補給してから行った方が無難
  • 上にも書きましたが、混んでいるのが嫌なら、真夏の午後12時から3時は避ける
  • 冬に訪れる際は、ここに行くまでに幾つもの雪崩による危険のある場所を通って行く為、たまに雪崩で道路が封鎖されてしまう事があります。事前の情報収集をおk足らずに
  • また、冬に自分で車を運転して行く場合は必ずチェーンを携行する事。チェーンは冬の間なら大抵のレンタカー会社やガソリンスタンドで借りれます。
  • これもまた上に書きましたが、とにかく雨が多い。一年で平均200日雨が降ると言われてます。ただし雨でもがっかりしない事。何故なら、雨の多い時は滝の水量も増して迫力満点だからです。
どうでしょうか、この場所の魅力が少しでも伝われば幸いです。ニュージーランドの南島にお越しの際は、ここは絶対に外せません!

それではまた次回。

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